乗用カートについて。
今やどこのゴルフ場も乗用カート全盛の時代であるが、わがTYCCでも、乗用カート導入が検討されていると聴く。JGTOの掉尾を飾るゴルフ日本シリーズJTカップが開催され、都心に近く、井上誠一設計のコースとして、非常に戦略性の高いコースであるが、結構アップアンドダウンのあるコースである。筆者の友人たちの殆どが、誘っても、お年の所為か、あんなしんどいコースはごめんだという返事が返ってくる事が多い。確かに筆者も略10年程前に、入会したての頃(60前後の年齢であった。)は、アウトの1番ホールから、2番ホールにかけてのインターバルは、かなりの急坂で、しょっぱなから、息切れしてしまった。しかし今では、迂回路の平坦コース(年寄り向き)でなく、階段コース(若者向き)をすいすいである。日頃から鍛えられた結果である。
ゴルフは本来、健康のために歩いて、プレーするのが原則である。しかし時代の流れか、アメリカのパブリックの影響か、日本の大半のコースが乗用カートを入れている。プレーの進行・高齢者のプレー・コースの芝のメンテ・コースそれぞれの高低差・ホール間のインターバルなどなど色々と問題点が多いが、いわゆる日本の名門コースは、導入を控えている所が多い。芝保護の観点からであると思う。
人間一度楽をすると、易きに流れがちである。余程の必要性があれば別だが、トーナメントが開催されるようなコースでは、原則乗用カートは入れぬ方が望ましい。ごく限定で数台を準備していて、異常事態に対応するのは、許されるべきであろう。
筆者は「年寄りこそ、カートに乗るな!」と言いたい。トーナメントを開催しないようなメンバーコースはメンバーの意向で、いわゆるパブリックでの導入は、やぶさかではないが、これもプレーヤーの意識改革が必要で、TPOに応じたカート利用をすべきと考える。くれぐれも、生涯スポーツとして、ゴルフをプレーする人は、歩け、歩けである。
超高齢者は、平坦コースか、乗用カート導入をクラブ理念としているコースで、ゴルフを楽しむべきであると思う。この考えで、ゴルファーが日頃からプレーをすれば、超高齢者の年齢層が上昇する事は、筆者が、身を持って体験している。出来る事なら、幾つに成っても、どんなコースでも歩いて、ゴルフをプレーしたいから。