第二の仮想軸

昨年暮れに「ゴルフの科学」へ投稿した論文
(http://www.qandk.co.jp/page01-2)の中で、スイングセンターからグリップエンドまでの仮想軸の概念を想定することで、スイング全経過を通じて、いわゆる腕の返しが、左右の上肢の二元化したローテーションを一元的に理解出来るようになることを記述した。
近年のPGAのツアープロのスイングを見ていて、スイングの単純化がますます進んで来ているように感じる。それによりスイングの再現性が高まり、ショットの精度が上がる。特にその傾向はアプローチショットに見受けられる。
かかるスイングを分析する際に更に第二の仮想軸の概念の導入を試みた。
すなわち第二の仮想軸とはスイングセンターからクラブヘッドまでの仮想のラインである。

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前述したようなスイングは、この第二の仮想軸は、距離が一定に保たれており、第一の仮想軸とクラブシャフトの成す「くの字」と第二の仮想軸とで形成される細長い三角形はスイングプレーン上で、第二の仮想軸のローテーションで行われていることとなる。スイングアークは従来よく言われた巻貝曲線でなく、ほぼ真円であると思われる。
アメリカのシニアメジャーを制した日本の井戸木鴻樹プロのスイングはドライバーでもこの考え方にぴったりで、正にシンプルそのものの感じがする。