遼ちゃんの「18歳の軌跡」DVDを見て。
彼のスウィングはバイオメカニクス的合理性の粋を見る思いがする。
ダウンスウィングのハーフウェーで、というよりインパクト直前で、右ひじと開いた腰の右胸部分が、fulcrum(支点・梃子の支点)となって、梃子作用(トンカチ作用)が働くのではなかろうか。
パッティング練習で、数多く同一パットを繰り返しているシーンが出てくるが、徹底的なマッスルメモリーを身体に植え付けている感じがした。
クラブヘッドが、アドレスからフィニッシュまでパーフェクトに、スウィングプレーンから、外れない。(オンプレーン)素振りも、実打も。
多くのプロゴルファーがフィニッシュでややフラット気味になるのにも拘わらず。
だからこそあれだけ思いきり振りきれるのではないだろうか。しかもマンぶりしても、フィニッシュが微動だにしない、バランスの良さが彼の持ち味である。
身体づくりがしっかり出来ていて、尚且つアドレスのポスチュアが完璧なのであろう。
あれなら、連続素振りで、早くしかも、何回でも出来ると思う。
フェイスコントロールが抜群である。
クラブフェイスと、両手の向きの関連性が、全く違和感なく出来ているのではないか。
言って見れば、彼のボールコントロールは、野球でいえば、球をトスするが如くに、ボールをじかに握って自由自在に、ボールの方向性、高低を決めることが出来るほどに感性が高められている感じさえする。
12番のチップインイーグルは、やはり彼のスーパースターとしての、運命的なものが、なせる技であろう。
最後のコメントで、ドライバーへの拘りについて、語っているが、従来の固定観念を打破するような、あくなきチャレンジ精神を感じる。不遜とも、取られかねない言葉であるが、今の彼には、最もふさわしいコメントとして受け止められる。