石川遼ちゃん・マンシングウェアオープン優勝のDVDを鑑賞して。
石川遼ちゃんが、15歳9ヶ月で、マンシングウェアオープンKSB CUP2007-2007.5.17
―5.20・東児が丘マリンヒルズゴルフクラブ (岡山県玉野市)並みいるプロを抑えて、初優勝を果たした。
高校生のアマチュアが、プロのトーナメントで優勝した事は、世界初で、当然ギネスブック入りが約束されていると聞く。
以下に彼のプレー振りを見て感じたままを記す。
* SP・SAが極めて単純
* 冒頭の歴史を変える一打のバンカーショットに、計り知れない、天性の感性を感じた。下半身が実にしっかりしていて、ひざの高さが全然変わらず、いわゆる上半身主体のスウィングである。尚且つフォローでの左肘の使い方が、世界で指折りの名手青木功そっくりで、インパクトからフォローにかけて、フェイスが、丸きり上を向いたままである。先のブログで記した、青木功チャリティープロアマのパーティーの席上で、遼ちゃんについて、青木プロをして「ひょっとしたら、俺以上の技術を持っているかもしれない。」と言わしめたのも、充分にうなずける。
* バランスが非常によい。:下半身の強さ。:中学時代に陸上をしていた。基礎体力の強化に役立っていた。
* 牧野裕レポーターが、興奮のためか、声が上ずっていた。
* 両肘の間隔がいつも非常に近い。
* テンポがキビキビしていて心地よい。
* 17番:バンカーからチップインバーディー→気を感じる。
* 宮本・高山プロの心境如何に!プロの意地が感じられが、無念にも!
* Finish:シャフトが首に巻きついて、シャフト全体が、飛球線方向を向いている。しかも身体が起き上がらないために、最後まで、クラブヘッドがSPから外れない。スウィングはいわゆるクラシカルといわれているC-Finishである。スウィングセンターがぶれない。素振りでもそこを強調した素振りをしているように見える。
* 同伴プレーヤー:立山光弘・久保谷健一両プロは完全に応援団に廻った感じ。
* ファイナル7バーディー1ボギーで上がった直後のインタビューでキャディー塘田慎也さんのコメント・両親の存在を強調していたのが印象的。
* 優勝コメント:文武両道を目標・プロの中で、フロックで無い活躍をしたい。世界中のゴルファーから、好かれるようなプロになりたい。→頼もしいねー!
* 最後のチャレンジャーである宮里聖志の唇を噛み締めた、表情が、印象的。プロの代表としての悔しさがにじみ出ていた。
* 遼ちゃん人気の秘密:全体象として、非常にさわやかな事。いつも、若者らしく、物怖じせず、しかも言いたい事をしっかり言って、謙虚である事。考え方も、大きな夢を、さり気なく述べて、気負いも感じられず、聴く者にも夢を与えてくれる。決して実現不可能な夢でなく、いつか実現する事を充分に期待させてくれる。彼の日頃のプレー振りや、コメントが、それを十二分に裏付けている。
* スウィング分析:振り抜きの大きさは、今旬の女子プロたちと同じである。テークアウェイの大きなスウィングアーク・クラブヘッドの遠心力を充分生かしている。高校生とは、思えぬほどの基礎体力をもっている。バランスのよさが抜群。メンタリティーがポジティブで攻撃ゴルフに向いている。しなやかな、筋肉をタイミングよく使っていて、筋肉の反動(スプリング)の使い方が、優れている。170センチそこそこで、あれだけのパワーを発揮できるのだから、もしこのまま、上背が増して、180センチ前後になったら、大変なポテンシャリティーを保有するプレーヤーになる事請け合いである。タイガーに匹敵するくらいではなかろうか。アプローチやパッティングにも、天性の感性を感じさせる。彼のコメントにも見られるように常に課題を見つけ、モチベーションを高めている事も素晴らしい。
* 総じて、数十年前に、ジャンボが彗星の如く日本のゴルフ界に登場した時と同じか、或いは、それ以上の逸材であるとの見方が出来ると思う。順調に成長してほしいものだ。